慰謝料請求を無視し続けるとどうなるか
突然、不倫慰謝料を請求する手紙や連絡が届き、どうすれば良いのかわからずに途方に暮れている方も多いのではないでしょうか。「無視していればそのうち諦めてくれるかもしれない」「どう対応すればいいかわからないから、とりあえず放置してしまっている」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、慰謝料請求を無視し続けることには、思わぬ大きなリスクが伴う可能性があります。
請求を受けた直後は、気持ちが混乱してしまい、冷静に対応することが難しいのは当然のことです。しかし、何もしないままでいることが、かえって状況を悪化させてしまうケースも少なくありません。適切な対応を知っておくだけで、今後の展開が大きく変わってくる可能性があります。
今回のコラムでは、不倫慰謝料の請求を無視し続けるとどのようなことが起こりうるのか、そして請求を受けた場合にどのように対応すべきかについて解説します。
慰謝料請求を「無視する」とはどういう状況か
無視とみなされる行動・状況とは
慰謝料請求への「無視」とは、単に連絡を取らないことだけを指すわけではありません。内容証明郵便を受け取ったのに返答しない、電話やメッセージに応答しない、弁護士からの通知書を放置するといった状況が、無視とみなされる可能性があります。
請求する側としては、一定期間返答がない場合、法的手段に踏み切る判断材料になることがあります。「話し合いでの解決が難しい相手だ」と判断されてしまうと、その後の交渉が難しくなってしまう場合も考えられます。
「時効になるまで待てばいい」は本当か
不倫による慰謝料請求の時効は、原則として損害および加害者を知った時から3年とされています(民法724条)。「3年間逃げ切れればいい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、この考え方には大きな落とし穴があります。相手方が訴訟を提起したり、内容証明郵便を送付したりすることで時効の進行が止まる(時効の完成猶予・更新)可能性があります。単純に時間を待つだけでは解決にならないケースがほとんどです。
無視し続けた場合に起こりうるリスク
裁判を起こされる可能性がある
慰謝料請求を無視し続けると、相手方が民事訴訟を提起する可能性があります。訴訟になった場合、裁判所から訴状や呼出状が届くことになります。この段階になっても無視を続けると、相手の主張が全面的に認められた状態で判決が下される「欠席判決」となってしまう可能性があります。
欠席判決が確定すると、相手方は強制執行の手続きを取ることができるようになります。給与や預貯金、財産が差し押さえられる可能性も出てきます。訴状が届いた段階で早急に対応することが重要です。
請求額が減額されにくくなる可能性がある
慰謝料の金額は、必ずしも請求された金額がそのまま認められるわけではありません。不倫の態様や期間、婚姻関係への影響、双方の事情など、さまざまな要素によって適正な金額は変わってくる可能性があります。交渉の段階であれば、弁護士を通じて減額の余地がある場合も少なくありません。
しかし、無視を続けることで交渉の機会を逃してしまい、裁判という土俵で争うことになると、当初の任意交渉よりも手間・時間・費用がかかってしまう可能性が考えられます。早めに弁護士に相談し、適切な交渉の機会を活かすことが重要です。
請求を受けたときに取るべき対応
まず請求の内容を確認する
慰謝料請求を受けたら、まずは落ち着いて請求の内容を確認することが大切です。以下の点を整理してみましょう。
- 請求額はいくらか
- 請求の根拠(不倫の証拠など)として何が主張されているか
- 請求者は配偶者本人か、弁護士を通じた通知か
- 回答期限はいつまでとされているか
内容を整理することで、今後どのような対応が必要かが見えてきます。一人で抱え込まずに、専門家に相談しながら進めることを強くおすすめします。
感情的な対応は避け、早めに弁護士へ相談する
請求を受けた直後は、感情的になってしまうのは自然なことです。しかし、感情的に相手と直接やり取りをしてしまうと、言葉の一つひとつが後の交渉や裁判で不利に働く可能性もあります。「無視」も「感情的な対応」も、どちらもリスクを高める可能性があります。
弁護士に相談・依頼することで、窓口を弁護士に一本化することができ、精神的な負担を軽減しながら交渉を進めることが可能になります。また、請求額が不当に高額である場合や、そもそも請求の根拠が薄い場合など、弁護士が介入することで状況が好転するケースも少なくありません。
慰謝料を減額できる可能性について
減額が認められやすい事情とは
請求された慰謝料の金額は、必ずしも支払わなければならない金額ではありません。以下のような事情がある場合、減額交渉が有利に進む可能性があります。
- 不倫関係当時、相手が既婚者であることを知らなかった(または知らされていなかった)
- 婚姻関係がすでに破綻していたと考えられる事情がある
- 請求額が裁判所の相場と比べて著しく高額である
- 経済的に支払いが困難な事情がある
もちろん、個々の状況によって異なりますので、「必ず減額できる」とは言い切れません。ただ、弁護士に相談することで、あなたの状況に合った交渉戦略を検討してもらうことができる可能性があります。一人で悩まず、まずは専門家に話を聞いてもらうことが、解決への第一歩になるでしょう。
おわりに
慰謝料請求を無視し続けることは、一時的に問題を先送りできるように感じられるかもしれませんが、実際には状況を悪化させるリスクを高めてしまう可能性があります。訴訟・強制執行・欠席判決といった事態を避けるためにも、早めに適切な対応を取ることが大切です。請求を受けた段階で弁護士に相談することで、減額の可能性を探りながら、あなたにとって最善の解決策を見つけることができるかもしれません。
当事務所では、不倫慰謝料を請求されてお困りの方のご相談を随時受け付けております。初回相談は無料ですので、一人で悩まずにまずはお気軽にご連絡ください。減額交渉の実績豊富な弁護士が、あなたの状況に合わせた解決策をご提案いたします。
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